こんにちは、実家の建て替えを経験したbunchanです。
今の家が古くなってくると、「全面的にリフォームすれば、まだ住めるのでは?」「思い切って建て替えたほうが安心なのかな?」と迷いますよね。
私も最初は、建て替えではなくリフォームを考えていました。住み慣れた家を壊すことには寂しさがありましたし、できるだけ費用を抑えたいという気持ちもあったからです。
ところが、家の老朽化や耐震性を調べ、ハウスメーカーや家族と話し合ううちに、表面をきれいにするだけでは解決できない問題が見えてきた経緯があり、最終的には実家を建て替えました。
建て替えとリフォームは、最初に支払う金額だけで決めるものではありません。建物の状態、耐震性、断熱性、間取りの自由度、今後何年住むのかまで含めて考えることが大切です。
この記事では、家の建て替えとリフォームを同じ条件で比較し、あなたの家と将来の暮らしに合う方法を選ぶための判断基準を、できるだけわかりやすく整理します。
- 建て替えとリフォームの費用や工事範囲の違い
- 建物の状態や土地の条件を確認する方法
- 老後や介護まで考えた住まいの選び方
- 建て替え案とリフォーム案を公平に比べる方法
建て替えとリフォームの違い

まずは、建て替えとリフォームがどこまで違うのかを整理しましょう。
建て替えは、今ある住宅を基礎部分から取り壊し、新しい住宅を建築する方法です。一方のリフォームは、基礎や柱、梁など、今ある建物の一部を残して改修します。
設備交換や壁紙の張り替えもリフォームですし、内装や設備をほぼすべて撤去して構造部分から直す工事もリフォームに含まれます。そのため、ひとことでリフォームと言っても、費用や工期には大きな差があります。
費用と工事範囲の違い
一般的には建て替えのほうが高額ですが、リフォームなら必ず安く済むわけではありません。
住宅金融支援機構の2024年度調査では、土地を購入せずに建てた注文住宅の所要資金は、全国平均で約3,936万円でした。ただし、これはフラット35利用者を対象にした平均であり、既存住宅の解体費、仮住まい費、外構費、家具や家電まで、すべて含まれているとは限りません。あくまで一般的な参考値として見てください。
一方、2025年度の調査では、一戸建てリフォームの実際の費用は平均約470万円でした。しかし、この中には壁紙の張り替えや水回り設備の交換など、比較的小さな工事も含まれています。全面リフォームと建て替えの費用を比べる際に、この平均額をそのまま使うことはできません。
| 比較項目 | 建て替え | リフォーム |
|---|---|---|
| 基本的な工事 | 既存住宅を解体して新築する | 既存の基礎や構造を生かして改修する |
| 間取りの自由度 | 比較的高い | 柱、壁、階段、配管位置に左右される |
| 耐震・断熱性能 | 現在の基準で計画しやすい | 既存構造や工事範囲によって差が出る |
| 費用 | 一般的に高額になりやすい | 工事範囲によって大きく変わる |
| 追加費用 | 解体や仮住まいなどを予測しやすい | 壁や床を開けた後に増額しやすい |
| 思い出のある部分 | 基本的には残しにくい | 柱、梁、建具、庭などを残しやすい |
比較するときは、建物本体の工事費だけでなく、耐震性能、断熱性能、窓、屋根、外壁、配管、電気設備、水回り、外構まで、完成後の条件をそろえることが大切です。
新築同等の性能を求める全面リフォームと、設備交換だけの部分リフォームでは、そもそも比べる対象が違います。
工期と仮住まいの違い
建て替えは、情報収集を始めてから新居へ入居するまで、一般的に1年から1年半ほどかかることがあります。土地や法規制、設計、住宅ローン、解体工事などに時間がかかる場合は、1年半から2年以上になることもあります。
建築工事そのものは、住宅の構造や規模によって異なりますが、4か月半から6か月ほどがひとつの目安です。
建て替えでは既存住宅を解体するため、原則として仮住まいが必要です。仮住まいへの引っ越しと新居への引っ越しがあるので、引っ越し費用も2回分かかります。
リフォームは、工事内容によって数日から数か月まで大きな幅があります。キッチンやトイレの交換などであれば、住みながら工事できることもあります。
しかし、床、壁、配管、断熱、間取りを全面的に改修する場合は、建て替えと同じように仮住まいが必要になる可能性があります。
「リフォームなら住みながら工事できる」とは限りません。
水道や電気が使えない期間が続く工事、床を広範囲に撤去する工事、ほこりや騒音が大きい工事では、日常生活が難しくなります。
高齢の家族や小さな子どもがいる場合は、費用だけでなく、工事中の安全や体への負担も考えておきましょう。
◆bunchanの経験から
建て替えを経験して感じたのは、仮住まいそのものより、荷物の整理と2回の引っ越しが想像以上に大変だったことです。
ただ、工事中の音やほこりを気にせず生活できたので、結果的には仮住まいをしっかり確保してよかったと思っています。
実家の建て替えで大変だったことや、8年後に感じていることは、実家の建て替えで後悔しないための体験談でも詳しくまとめています。
建物の状態を先に確認する

建て替えとリフォームで迷ったとき、最初に見積もりを取る方も多いかもしれません。
しかし、本当に先に必要なのは、今の建物がどのような状態なのかを調べることです。
構造が健全な家と、基礎や柱まで劣化している家では、同じリフォーム案でも必要な工事がまったく違います。まず建物の状態を確認し、その結果をもとに費用を比べましょう。
耐震性と劣化状況を調べる
築年数は、判断材料のひとつにはなりますが、築年数だけで建て替えかリフォームかを決めることはできません。
1981年6月以前に建築確認を受けた住宅は、旧耐震基準で設計されている可能性があります。この時期の住宅は、リフォームを考える前に耐震診断を受けることが大切です。
私の実家もこれに当てはまっていました。
また、1981年以降に建てられた住宅でも安心とは言い切れません。特に2000年以前の木造住宅は、耐力壁の配置や柱と梁の接合方法などについて、現在より細かな規定が少なかった時期があります。
2000年以降の住宅でも、雨漏り、シロアリ、木材の腐り、基礎のひび割れ、建物の傾き、結露などがあれば補修が必要です。
| 調べる場所 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 基礎 | ひび割れ、鉄筋の状態、沈下、傾き |
| 柱・梁 | 腐り、シロアリ、接合部、補強の必要性 |
| 床下 | 湿気、配管漏れ、シロアリ、土台の劣化 |
| 小屋裏 | 雨漏り、結露、断熱材、構造材の状態 |
| 屋根・外壁 | 防水、ひび割れ、塗装、下地の劣化 |
| 設備 | 給排水管、電気容量、分電盤、換気設備 |
| 建物全体 | 床や柱の傾き、建具の開閉、増築履歴 |
住宅インスペクションは、建物の状態を客観的に知る手がかりになります。ただし、一般的な調査は目視や非破壊調査が中心です。
※住宅インスペクションとは、住宅の状態を専門家が調べる建物診断のことです。
壁の中や床下のすべてを確認できるわけではなく、「隠れた不具合が絶対にない」と保証する調査ではありません。必要に応じて、耐震診断、床下調査、配管調査、一部を開けて確認する詳細調査を追加します。
見積もりの前に確認したい順番
- 建物調査をする
- 耐震性と劣化部分を整理する
- 残せる部分と交換する部分を決める
- その条件でリフォーム案と建て替え案を比べる
見えない部分の状態がわからないまま、全面リフォームの金額だけを見て契約するのは慎重になったほうがよいです。
費用は入居までの総額で比べる

建て替えとリフォームを公平に比べるには、「工事の見積金額」ではなく、完成した家に入居するまでに支払う総額で比較します。
さらに、入居後10年、20年、30年の間に必要になる修繕費や光熱費まで考えると、初期費用だけでは見えなかった違いが見えてきます。
建て替え特有の追加費用
建て替えでは、住宅本体の工事費以外にも多くの費用が発生します。
| 費用項目 | 主な内容 |
|---|---|
| 解体費 | 住宅、基礎、車庫、物置、塀、庭木などの撤去 |
| アスベスト関連費 | 事前調査、分析、除去、養生、処分 |
| 地盤関連費 | 地盤調査、地盤改良、杭工事 |
| 設計・申請費 | 設計、省エネ計算、構造確認、建築確認申請 |
| 仮住まい費 | 家賃、敷金、礼金、仲介手数料、駐車場 |
| 引っ越し費 | 仮住まいへの移動、新居への移動、荷物保管 |
| 登記・ローン費 | 滅失登記、表題登記、保存登記、融資手数料 |
| 外構費 | 駐車場、門、塀、庭、照明、排水 |
| 家具・家電費 | 照明、カーテン、エアコン、家具、家電 |
| 予備費 | 地中埋設物、仕様変更、資材価格の変動 |
古い住宅では、解体後に古い基礎、井戸、浄化槽、配管、地中埋設物などが見つかることがあります。この場合、追加の撤去費や処分費が発生する可能性があります。
建て替えの見積書を見るときは、「建物本体価格」ではなく「最終的に住める状態までの総額」を確認してください。
現在の住宅ローンが残っている場合は、建物を解体する前に金融機関の承諾が必要になることもあります。土地や建物に設定されている抵当権、新しい住宅ローンへの借り換え、着工金などに使うつなぎ融資も早めに確認しましょう。
税金や補助制度について
2026年度の税制では、一定の条件を満たす新築、既存住宅、増改築について、住宅ローン減税の適用期限が2030年末まで延長されています。
リフォームにも、耐震、省エネ、バリアフリーなどを対象にした所得税控除や固定資産税の減額制度があります。ただし、工事内容、床面積、所得、ローン期間など細かな条件があります。
補助金は契約前や着工前の手続きが必要な場合があります。利用を考える場合は、工事会社だけに任せず、国土交通省、自治体、制度の公式サイトで最新条件を確認してください。
リフォームの追加工事リスク
リフォームでは、契約前の調査では見えなかった傷みが、壁や床を取り外した後に見つかることがあります。
たとえば、浴室を解体したところ土台が腐っていた、壁を開けたら雨漏りの跡があった、配管が想像以上に劣化していた、といったケースです。
2025年度の調査では、リフォーム経験者の約30%が当初予算を超過しています。主な理由には、設備や材料の変更、工事範囲の追加、着工後に見つかった補修工事などがあります。
だからこそ、リフォームでは最初の金額が安い会社を選ぶのではなく、調査内容と見積書の中身を確認することが大切です。
契約前に確認したいこと
- 「一式」と書かれている項目の内訳は何か
- 解体後に追加工事が出た場合の単価はいくらか
- 追加変更は誰が、どのような方法で承認するのか
- 仮設工事や廃材処分費が含まれているか
- 工期が延びた場合の仮住まい費は誰が負担するのか
口頭で「ここも直しておきます」と決めてしまうと、後から金額や工期について行き違いが起きやすくなります。追加工事は、内容、金額、工期を書面で確認してから依頼しましょう。
また、リフォーム後にも屋根や外壁、給湯器などの更新が近い場合は、その費用も加えてください。
リフォーム直後はきれいでも、数年後に別の大きな修繕が続くなら、長い目で見た負担は小さくありません。
土地と法規制を確認する
現在、住宅が建っている土地だからといって、同じ大きさの家に建て替えられるとは限りません。
建築した当時から法律や周辺環境が変わっていると、建て替え時に現在の基準が適用され、建物を小さくしなければならないことがあります。
道路に接している長さを確認する
住宅の敷地は、原則として建築基準法上の道路に2メートル以上接している必要があります。
この条件を満たさない土地では、建て替えができない場合や、行政の許可が必要になる場合があります。道路の見た目だけでは判断できないため、道路の種類を自治体や専門家に確認してください。
セットバックで敷地が小さくなることがある
敷地の前の道路幅が4メートル未満で、建築基準法上の2項道路にあたる場合は、建て替え時に道路の中心線から原則2メートル後退するセットバックが必要になることがあります。
後退した部分には建物や塀を設けられないため、現在より使える敷地が小さくなる可能性があります。
我が家の場合もこれに当たりました。
既存不適格と違法建築は異なる
建築した当時は合法だったものの、その後の法改正によって現在の基準に合わなくなった建物を、既存不適格建築物と呼びます。
建て替える場合は現在の法規制が適用されるため、延床面積、高さ、建物の位置などが今と変わる可能性があります。
一方、許可を得ずに増築した部分などは、既存不適格とは別の問題です。大規模なリフォームをする際に、是正を求められることもあります。
大規模リフォームにも確認申請がある
2025年4月から、木造2階建て住宅などで主要構造部を大規模に修繕・模様替えする場合、建築確認が必要となる範囲が広がりました。壁、柱、床、梁、屋根、階段などのうち、一定範囲を改修する工事が対象になることがあります。
キッチン、浴室、トイレの設備交換など、構造に関係しない一般的な工事は、通常は建築確認の対象ではありません。
ただし、確認申請が不要な工事でも、完成後の建物は建築基準法に適合している必要があります。最終的な判断は、建築士や自治体の建築指導窓口へ相談してください。
解体と改修にはアスベスト調査が必要
建物の解体やリフォームでは、工事の規模にかかわらず、アスベスト含有建材の有無を事前に調べる必要があります。
解体部分の床面積が80平方メートル以上の場合や、改修工事の請負金額が税込100万円以上の場合は、アスベストの有無にかかわらず、調査結果を行政へ報告する必要があります。
アスベストが見つかれば、養生、除去、運搬、処分などの費用が追加されます。建て替えでもリフォームでも、調査費と除去費の扱いを契約前に確認しましょう。
土地について確認する項目
- 道路の種類と接道状況
- 建ぺい率と容積率
- 高さ制限と斜線制限
- 防火地域と準防火地域
- セットバックの有無
- 境界と測量の状況
- 擁壁や排水設備の安全性
- 共有名義、借地権、抵当権の有無
建て替えられるかどうかは、住宅会社の営業担当者だけでなく、建築士や自治体にも確認すると安心です。
将来の暮らしから選ぶ

家の工事を考えるときは、今の不便だけでなく、10年後、20年後の暮らしも想像してみてください。
子どもが独立した後の夫婦2人の生活、どちらかが一人になった場合、孫が遊びに来る日、親の介護、自分たちの介護。家に必要な広さや設備は、少しずつ変わっていきます。
老後と介護に合う間取り
将来の暮らしを考えるときに大切なのは、単に「段差をなくす」ことだけではありません。
寝室とトイレの距離、廊下の幅、引き戸の使いやすさ、玄関から駐車場までの移動、洗濯物を持って歩く距離など、毎日の小さな負担を減らす視点が必要です。
| 場所 | 確認したいこと |
|---|---|
| 玄関 | 段差、手すり、腰掛け、車いすの出入り |
| 寝室 | 1階に設けられるか、トイレまで近いか |
| トイレ | 扉の向き、介助スペース、手すり、幅 |
| 浴室 | 段差、寒さ、手すり、介助できる広さ |
| 廊下 | 幅、曲がり角、手すりを付けられる壁 |
| 階段 | 勾配、幅、踊り場、両側の手すり |
| 洗濯 | 洗う、干す、取り込む、収納する動線 |
| 収納 | 高い場所を使わずに片づけられるか |
建て替えでは、階段や構造壁、配管位置に縛られにくいため、1階に寝室、水回り、収納を集める間取りを考えやすくなります。
平屋へ建て替えたり、必要な床面積だけに小さくしたりすることも可能です。
リフォームでは、柱、耐力壁、階段、配管、床の高さなどによって変更できる範囲が限られます。ただし、2階をほとんど使わず、1階だけで生活できるようにする方法もあります。
◆bunchanのワンポイント
私が間取りを考えた当時は、まだ孫はいませんでした。それでも、高齢の親が暮らしやすいことを考えて段差や動線を整えた結果、今は孫が遊びに来たときにも助かっています。
老後にやさしい家は、小さな子どもや子育て中の家族にもやさしい家になるのだと感じています。
孫の訪問や三世代の暮らしまで考えた間取りについては、孫が来る家づくり完全ガイドも参考にしてください。
維持費と住む年数で判断する
建て替えとリフォームは、今後どれくらい住む予定なのかによっても答えが変わります。
あと10年ほど住めればよい家と、子どもや孫へ引き継ぎながら30年以上使いたい家では、必要な工事内容が違います。
リフォームの初期費用が安くても、数年後に屋根、外壁、給湯器、配管、窓などの修繕が続けば、最終的な支出は増えます。
反対に、長く住める新しい家を建てても、住宅ローンの返済によって老後の生活が苦しくなっては困ります。
比較するときは、次の費用を20年から30年程度の期間で整理してみましょう。
| 時期 | 含める費用 |
|---|---|
| 工事前後 | 工事費、解体、設計、仮住まい、引っ越し、登記 |
| 居住中 | ローン利息、固定資産税、保険、光熱費、点検 |
| 定期修繕 | 屋根、外壁、防蟻、給湯器、住宅設備 |
| 将来 | バリアフリー、介護対応、売却前の修繕 |
| 相続後 | 管理、売却、解体、空き家対策 |
60代以降に建て替える場合は、住宅ローンを完済する年齢だけでなく、医療費や介護費、生活予備資金を別に確保できるかも確認することが大切です。
一方で、建て替えを考えるのは、実家に住んでいる親世代だけとは限りません。子ども世代が「親が安心して暮らせる家に建て直したい」「将来は自分たちが実家を引き継いで住みたい」と考えるケースもあります。
親だけで建て替え費用を負担するのが難しくても、子ども世代が住宅ローンを組む、親子で費用を分担する、二世帯住宅として建て直すなど、家族の状況に合った方法を検討できることがあります。
ただし、親子で建て替える場合は、誰が住宅ローンを組むのか、土地や建物を誰の名義にするのか、将来誰が住み、誰が相続するのかまで話し合っておく必要があります。資金の出し方によっては贈与税などに関係する可能性もあるため、住宅会社や金融機関だけでなく、税理士などの専門家にも確認すると安心です。
預貯金の大部分を住宅工事に使ってしまったり、親の年金だけで無理な返済を続けたりする必要はありません。親だけで建て替えられるかではなく、これから家を使う家族全体で、無理のない方法を考えることが大切です。
家にいくら使えるかではなく、建て替えた後も親子それぞれが安心して暮らせるか。私は、ここまで考えて資金計画を立てることが大切だと思っています。
建て替えが向いているケース

ここまで確認したうえで、建て替えが向いている可能性が高いのは、建物の一部分ではなく、家全体に問題が広がっているケースです。
建て替えを検討したい状態
- 基礎や主要な構造部分に大きな問題がある
- シロアリや腐りが広い範囲に及んでいる
- 建物の傾きや地盤沈下が見られる
- 耐震、断熱、配管、屋根、外壁をまとめて直す必要がある
- 間取りや階段の位置を大きく変更したい
- 平屋や小さな家に建て直したい
- 高い耐震性や断熱性を確実に実現したい
- 今後30年以上住む予定がある
特に、耐震補強だけではなく、基礎、断熱、屋根、外壁、配管、水回りまで全面的な改修が必要な場合は、リフォーム費用が建て替えに近づくことがあります。
この段階まで工事をするなら、建て替え案も同じ性能、同じ設備、同じ床面積で見積もってもらったほうが判断しやすくなります。
私の実家も、最初はリフォームで残せないかと考えていました。ただ、老朽化や耐震性への不安を残したまま、内装や設備に大きなお金をかけることに迷いがありました。
家族やハウスメーカーと話し合い、将来まで安心して暮らせることを優先して建て替えを選びました。費用も手間もかかりましたが、家の根本的な不安を持ち越さずに済んだことは大きかったです。
あなたの家は、直したいところが一部分でしょうか。それとも、気になるところが家全体に広がっているでしょうか。
この違いが、建て替えを検討する大きな分かれ目になります。
リフォームが向いているケース
リフォームが向いているのは、基礎や主要構造部が健全で、今の家の良い部分を生かせるケースです。
リフォームを検討しやすい状態
- 基礎や柱、梁が健全である
- 雨漏りやシロアリなどの重大な劣化がない
- 現在の間取りをおおむね生かせる
- 改修する場所が限定されている
- 窓や浴室など生活する範囲を優先して改善したい
- 思い出のある柱、梁、建具、庭を残したい
- 建て替えると現在より建物が小さくなる
- 工事を数回に分けて行いたい
たとえば、構造に大きな問題がなく、寒さの原因が主に窓や床にある場合は、内窓や床下断熱などの部分改修で暮らしやすくなる可能性があります。
使いにくい浴室やトイレだけを直したい場合も、建て替えよりリフォームのほうが現実的です。
また、接道条件やセットバックの影響で、建て替えると現在より家がかなり小さくなる場合は、既存住宅を生かす方法にメリットが出ることがあります。
ただし、構造、耐震、断熱、配管、外装、設備、間取りをすべて改修する場合は注意が必要です。
全面リフォームの見積額が建て替えに近いとき
- 完成後の耐震性能はどこまで上がるのか
- 断熱性能は新築案と同じ水準になるのか
- 古い配管や構造部分はどこまで残るのか
- 工事後の保証はどこまで付くのか
- 10年後、20年後に必要な修繕は何か
この5点を確認したうえで、それでも今の家を残したいと思えるなら、リフォームを選ぶ理由は十分にあります。
大切なのは、「壊すのがもったいないから」だけで決めるのではなく、残すことで得られるものと、残すことで続く負担の両方を見ることです。
建て替えとリフォームのよくある質問(FAQ)
Q1. 築何年なら建て替えたほうがよいですか?
A. 築年数だけで建て替えを決めることはできません。古くても手入れがよく構造が健全な家もあれば、比較的新しくても雨漏りや施工不良によって傷んでいる家もあります。まずは建物調査や耐震診断を行い、基礎、柱、梁、屋根、配管などの状態を確認してください。最終的な判断は、建築士などの専門家に相談しましょう。
Q2. 全面リフォームは建て替えより必ず安いですか?
A. 必ず安いとは限りません。耐震補強、断熱、配管、屋根、外壁、水回り、間取り変更をまとめて行うと、費用が建て替えに近づくことがあります。リフォーム案と建て替え案を、同じ床面積、同じ設備、同じ性能で比較することが大切です。
Q3. リフォームなら住みながら工事できますか?
A. 設備交換や一部の内装工事であれば、住みながら施工できる場合があります。ただし、水回り、床、壁、配管、断熱、間取りを広い範囲で改修する場合は、仮住まいが必要になる可能性があります。工事中に使えない設備、騒音、ほこり、安全面を確認して決めてください。
Q4. 建て替えれば今と同じ大きさの家になりますか?
A. 同じ大きさにできない場合があります。セットバック、建ぺい率、容積率、高さ制限、防火規制など、現在の法律が適用されるためです。現在の家が建っていることだけで判断せず、建築士や自治体に建て替え可能な大きさを確認してください。
Q5. 補助金を使ってから予算を決めてもよいですか?
A. 補助金を必ず受け取れる前提で予算を組むのは避けたほうが安心です。制度には予算上限、申請期限、対象工事、施工会社などの条件があります。契約前や着工前の申請が必要な制度もあります。正確な情報は国や自治体の公式サイトで確認し、利用できなかった場合でも支払える予算にしておきましょう。
積水ハウスも建て替えの比較候補にする
リフォームを中心に考えている段階でも、建て替え案を一度出してもらうことに問題はありません。
建て替え案を確認したからといって、必ず建て替えを選ばなければならないわけではありません。むしろ、比較する案がなければ、提示されたリフォーム費用が妥当なのか判断しにくいこともあります。
私がおすすめしたいのは、最初から建て替えに決めることではなく、リフォーム案と同じ希望条件で建て替え案も出してもらうことです。
たとえば、次の条件をできるだけそろえて相談すると、それぞれの違いが見えやすくなります。
| 比較条件 | 伝える内容の例 |
|---|---|
| 床面積 | 必要な部屋数と、使わない部屋を減らせるか |
| 耐震性 | 希望する耐震等級や構造計画 |
| 断熱性 | 窓、床、壁、天井に求める性能 |
| 間取り | 1階寝室、家事動線、収納、引き戸 |
| 住宅設備 | キッチン、浴室、トイレの同等グレード |
| 付帯費用 | 解体、仮住まい、引っ越し、登記、外構 |
| 将来の費用 | 10年後、20年後に必要になる修繕 |
建て替え案を比較するときは、最初から1社に決めるのではなく、複数の住宅会社から話を聞くことも大切です。
耐震性や断熱性、間取り、保証、入居までに必要な総費用を同じ条件で比べることで、それぞれの提案の違いがわかりやすくなります。
建て替えを相談する住宅会社のひとつとして、積水ハウスを検討している方もいると思います。
ここからは、積水ハウスへ相談する前に知っておきたい紹介制度と、この記事で相談窓口をご案内している理由をお伝えします。
この記事の立場と紹介制度について
私自身は、他社で実家を建て替えました。積水ハウスで建てた施主ではありません。
現在は、ブログ運営を通じて以前からお世話になっている積水ハウスの現役オーナーから、紹介サポートをご案内いただいています。
この記事では、私自身の建て替え経験をもとに、積水ハウスも比較候補に入れたい方へ相談窓口をご紹介しています。
紹介を受けたからといって、積水ハウスとの契約が必要になるわけではありません。提案内容や費用を確認したうえで、ほかの住宅会社やリフォーム案と比較して判断できます。
紹介サポートを利用する前の注意点
積水ハウスも建て替えやリフォームの比較候補に入っている場合は、住宅展示場の予約や資料請求、アンケートへの記入をする前に、紹介制度を利用できる状態か確認しておくことが大切です。
すでに住宅展示場を訪問して営業担当者が付いている場合や、具体的な商談が進んでいる場合は、紹介制度を利用できない可能性があります。
家づくりをどこから始めればよいか迷っている方は、住宅展示場へ行く前に、希望する暮らしや予算、建て替えで解決したいことを家族で整理しておくと相談しやすくなります。
詳しい進め方は、住宅展示場へ行く前に確認したい家づくりの順番も参考にしてください。
紹介制度の条件や、展示場へ行く前の注意点については、積水ハウスの紹介制度と展示場の注意点で詳しく解説しています。
紹介サポートについて
紹介先は、積水ハウスの現役オーナーが運営する相談窓口です。
紹介による割引の有無や割合、担当者の選定、提案内容は、地域、時期、建築計画、見積内容などによって異なります。
割引や特定の担当者が必ず付くことを保証するものではありません。また、相談や紹介申込みをしただけで、積水ハウスとの契約が決まるわけではありません。
\建て替え案も比較してから決めたい方へ/
住宅展示場へ行く前であれば、現在の状況で紹介サポートを利用できるか確認できます。
紹介コード:UD3098
※リンク先のフォームにある「紹介コード欄」へ入力してください。
積水ハウスの建て替え案がリフォーム案より高かったとしても、耐震性、断熱性、保証、今後の修繕費まで含めると、判断が変わることがあります。
反対に、建て替え案を確認した結果、今の家を生かすリフォームのほうが自分たちに合っていると納得できるかもしれません。それも大切な答えです。
紹介制度を利用することが目的ではなく、建て替え案とリフォーム案を同じ条件で比べ、家族が納得できる選択をすることが大切です。
◆bunchanから最後に
私も最初から建て替えに決めていたわけではありません。
リフォームで残す方法も考えましたが、建物の老朽化や耐震性、これから先の暮らしを家族で話し合い、建て替えを選びました。
建て替えには費用も手間もかかりました。それでも、家の根本的な不安を残さず、家族が集まりやすい住まいにできたことに後悔はありません。
この記事のまとめ
- 建て替えとリフォームは、初期費用の安さだけで決めない
- 最初に建物調査と耐震診断を行う
- 土地の接道、セットバック、法規制を確認する
- 工事費ではなく、入居までの総額で比較する
- 老後、介護、相続まで含めて必要な間取りを考える
- 全面リフォームが高額になる場合は、建て替え案も同条件で比較する
今の家を残すことと、新しく建て直すこと。どちらが正しいかではなく、あなたと家族がこれから安心して暮らせるのはどちらか。
焦って結論を出さず、建物、土地、費用、将来の暮らしをひとつずつ確認してみてください。
費用や工期は住宅の状態、地域、工法、施工会社によって大きく異なります。正確な情報は各制度の公式サイトや見積書で確認し、最終的な判断は建築士、住宅会社、金融機関、税理士などの専門家に相談してください。

